ポーの一族感想
ミュージカル・ゴシック『ポーの一族』|梅田芸術劇場 (umegei.com)
の配信を視聴しました!
宝塚版のポーの一族はライブビューイングで見て、とにかく美しい……!と思った覚えがあります。
今回はその時の雰囲気とは違う感じになるんだろうなーとドキドキしていました。
小池先生も「もう宝塚の華麗な虚構へは戻れません。男女のキャストによる、リアルな世界で明日海エドガーはどう息づくのか?」と話されてますし。
配信は妹と一緒に見ました。妹とは宝塚版のライビュも一緒に見ていて、今回そのことがすごくラッキー(?)でした!
人の解釈と感想が聞けるのは、自分の解釈が広がってすごくいいですね!
というわけで感想です。うろ覚えのくせに、宝塚版との比較が多いので注意してください(汗
原作は未履修です(汗
・序盤から明日海さんの歌声が素敵……!
「人に生まれて人ではなくなり愛のありかを見失った」、切実さ、哀しさが伝わってきて素敵でした。
・宝塚版より、エドガーがアランに惹かれた理由がわかりやすかったです。
宝塚版はお話を知らずに見たのもあって正直よくわからずにふわっと観ていた気がするのですが、今回は「孤独に惹かれあった」ことがすごく分かりやすい。
・ちばくんのアラン、柚香さんとは全然違って、「普通に成金の息子」って感じで面白いですね。
妹が「このアランはヴァンパネラになる運命付けられた並外れた美少年、っていうより、普通の子っぽいよね」って言ってて、ほんとそれ!と。
だから余計にポーツネル一家の異質な感じが際立ってるし、こんな普通の子がヴァンパネラになっちゃうんだ……っていう怖さ?が出る気がしました。
・幕間で妹と話しつつtwitterも見つつ~だったので、ほんと前より解像度が上がって。
エドガーはシーラが好きだから男爵のこと嫌いなのもあるんだろうなーとか、好きだからお母さん扱いするのが嫌なんだな、とか。
逆に全然わかってなかった前回がどうなんだって感じですが(汗
twitterで「シーラに、”ヴァンパネラになって後悔はない?”と訪ねて本気の”なぜ?”が返ってきたことで孤独が深まった」という旨のツイートを見て、好きな人と分かり合えなかったことで孤独が深まったんだな、って思えて、ほんとtwitter便利。
・リリウムもそうですが、思春期を永遠に継続させるのはダメ🙅♀️
・ねねさんのシーラ、可愛くて綺麗で好きでした!
宝塚版はヴァンパネラになったあとはもう、「美しい死人が動いてます!!」って感じだったけど、今回のシーラはもう少し血が通っている感じ。
宝塚の娘役さんの歌い方が大好きなので「永遠の愛」は宝塚版が好きでしたが、全体の雰囲気はねねさんの方が好きでした♪
・ていうか、ポーツネル夫妻、解釈というか結末が全っっっ然違いましたね!!
私、「永遠の愛」が大好きなのもあって宝塚版の夫婦がとにかく辛くて辛くて。
うっきうきの「永遠の愛」からの、冷え切った二人。なんで不倫しちゃうのー!ていうかなんで冷めきっちゃったのー!?って笑
それが今回は、ちゃんと最期まで愛し合っていて! 永遠の愛、手に入れてたじゃないですか。嬉しくて嬉しくてーー!!大好き。
・シーラがお医者さんとキスするシーン、バックで「永遠の愛」が流れていて。不倫しているように見えて、夫への愛のためにやっているんだなーというのがわかってよきでした。
・というのが私の感想なのですが、妹は宝塚版のポーツネル夫妻のほうが好きだったそうで。
「永遠の愛を求めて結婚したけど時と共に互いへの愛は凍ってしまって。それでも愛を求めずにはいられなくて、夫人は医者に愛を求める。手に入らないものを求め続けるしかない、幸せになれない哀しい一族な感じがいい」と。
目から鱗でした!確かに、愛を完遂していては”哀しい一族”感は半減ですね。
・ねねさんのシーラが動く死体ではなく血が通っているかのようだったのは、男爵との愛を失っていなかったからなのかもしれません……!
・ラストの学生たちが歌うポーの一族のシーン、一族の哀しい運命と生き様が面白おかしく人間に消費されている感じがすごく好きでした!!
人間にとっては面白楽しく語られるお話、なんですよねー。狂言回しのメンバーの立ち位置からしてそうですし、観客の私たちも……それもあって、締めくくりとしてあのシーンはすごくいいなと思いました。
・明日海さん、最初から最後までとにかく美しくて、人ならざる者の気配を纏っていて本当に素敵でしたね……こういうファンタジーな役は少なくなるのかと思うとちょっと寂しいなー。
飛び飛びですが、こんな感じです!
宝塚版も、孤独と哀しみに浸る視点でもう一度見たくなりました。
生観劇はできませんでしたが、配信でも見て本当に良かったです♪♪
それでは。最後までお読みいただき、ありがとうございました。